「ありのままは、美しい」自然と人の“調和”を写し出す misato

ふんわりと柔らかな空気をまとい、静かに言葉を紡ぐmisatoさん。その優しい語り口と、相手の話に丁寧に耳を傾ける姿勢が印象的で、彼女の周りには自然と和やかな空気が流れていきます。

今回は、フォトグラファーとして活動するmisatoさんにお話を伺いました。彼女が紡いできたこれまでの歩み、そしてファインダーの向こう側にある「写真に込めた想い」に迫ります。

目次

早朝マイナス10度、凍てつく北海道の川で出会った「原点」

Q.最近で一番印象に残っている出来事は何ですか?

misatoさん: 今年の2月に地元の北海道・帯広に帰ったときに参加した、早朝の川下りツアーです。気温はなんとマイナス10度にもなるんですよ。

凍てつく空気、静まり返る水面、そしてそこに差し込む朝の光。誰もいない圧倒的な大自然のなかに身を置き、misatoさんは夢中でシャッターを切り続けました。

misatoさん:ものすごく寒いんですけど……それが逆に、ものすごく面白くて。やっぱり私は、こういう自然の中にいる時間が心から好きなんだなって、改めて実感した特別な体験でした。

一見すると過酷な環境。しかしmisatoさんにとっては、己の感覚が研ぎ澄まされ、自然と一体になれる最高の「非日常」の景色でした。このとき肌で感じた大自然の「調和」こそが、彼女の現在の表現のベースとなっています。

慎重で心配性な私だからこそ、写し取れる感情がある

Q.ヨコハマ・ヨコツナガリを知ったきっかけと、取材チームに加わろうと思った理由を教えてください

misatoさん:きっかけはThreads(スレッズ)でした。会社を辞めて、この先どうしていこうかと考えていた時期で。写真は撮っていたけれど、ただ発信するだけでなく、何かを『作る側』の活動にも興味があったんです。

直接クリエイターに会えることに大きな魅力を感じたこと、そして横浜に密着したコミュニティを探してもなかなか見つからなかったことから、運命的なつながりを感じたと言います。

misatoさん:何かお手伝いできることがあるかなと思っていたら、ちょうど取材チームの募集があって。この出会いには本当に感謝しています!

自身の性格を「慎重で心配性。失敗しないように、つい悪いことを想像しちゃうんです」と語るmisatoさん。しかし、この繊細な内面こそが、彼女のポートレート撮影における最大の強みになっています。

misatoさん:でも、その時の揺らぐ気持ちって写真にも投影されるなと思っていて。ポジティブな感情だけじゃなく、不安や緊張も含めて丸ごと写し取る。それもまた私らしい表現の一部になっています

撮影のとき、誰もが少しの緊張や不安を抱くもの。misatoさんは自身の繊細さをもってその気持ちに寄り添い、決して無理をさせず、その人の内面にある「ありのままの魅力」をそっと引き出してくれるのです。

27年勤めた金融の現場から、1坪のレンタル畑へ

Q. 長い会社員生活と、自然の中で過ごす時間を通して価値観が変わったと伺いました。どんな気づきがありましたか?

misatoさん:金融系の事務職として、同じ会社に27年勤めていました。年齢とともに役割や期待が増えていくなかで、自分が追いつけない感覚もあって……。それでも役割を果たさなきゃって、ずっと一生懸命でした。

真面目に、誰かの期待に応えようと走り続けていた彼女の転機となったのは、近所で見つけた小さなレンタル畑でした。そこで出会ったのが、農薬や肥料を使わず、生態系を維持しながら育てる「自然農法」です。

misatoさん:人間の都合でコントロールしようとしなくても、自然は自ら変化し、調和しながら育っていく。その姿を見たときに、『あ、自分も変わっていいんだ』って、ストンと思えたんです。

期待に応えることが価値だと思っていた人生から、自分の心にあるものを表現することを大切にしたい人生へ。

「苦しい自分から解放してもいい」と思えたことで、彼女は27年間の会社員生活にピリオドを打ちました。もともと自然が好きで、公園に行って息抜きはしていたものの、自分の手で土に触れたことで感覚が大きく変わりました。

misatoさん:もっと自然と触れ合いたいって、心の底から思うようになりました。

長い社会人経験があるからこそ、働く人の葛藤や「頑張りすぎてしまう気持ち」が誰よりもわかるmisatoさん。彼女の写真が多くのビジネスパーソンやクリエイターの心を掴むのは、こうした深い共感力があるからに他なりません。

スマホが変えた世界の視点、表現を「カタチ」に

Q. 今の活動の原点になっている出会いはありますか?

misatoさん:やっぱり、写真との出会いです。会社員時代、起業にも興味があってコンサルや講座を受けたことがありました。そのときに初めてInstagramを始めたんです。

そこに何気なく投稿したスマホの写真を「素敵」と褒められたことが、すべての始まりでした。

そこからは独学でスマホ撮影を学び、YouTubeやネットの情報を吸収しながら、のめり込んでいきました。やがて、自らスマホ撮影講座を開くまでに成長。カメラを手にしたのは5年ほど前ですが、写真を始めてから「見ている世界の視点が変わった」と言います。

misatoさん:カメラは、私をここまで連れてきてくれた大切な存在。出会えて本当によかったです。

現在はポートレート撮影を中心に活動。SNSやご縁から依頼を受け、お互いがリラックスして自然体でいられる公園などで撮影を行っています。また、退職時の大切な気持ちはnoteに書き留め、撮影した作品をカレンダーにするなど、形に残す活動も続けています。

さらに、misatoさんは「言葉」も同じように大切に紡いでいます。

misatoさん:写真だけでは伝わらない背景を言葉が補ってくれて、言葉だけでは見えない温度感を写真が伝えてくれる。私にとって、写真と言葉は二つで一つの表現なんです。今年は、その2つを掛け合わせた冊子(ZINE)を制作して、何かを“カタチ”にしたいという想いが強くなっています。

彼女に撮影を依頼すると、ただ綺麗な写真を撮ってもらえるだけでなく、その人の持つ「ストーリー」や「想い」まで丁寧に汲み取って表現してくれます。言葉と写真を組み合わせた彼女の発信スタイルは、自分らしさを大切にしたい個人起業家やクリエイターのブランディングとしても、深く共感されています。

自然のように巡り、調和する生き方

Q. これから、どんな写真を撮っていきたいですか?

miastoさん:抽象的なんですけど、『調和を感じる写真』です。人でも自然でも、何者かになろうとするのではなく、ありのままで受け入れられる安心感ってすごく大切だと思っていて。心地よく、そのままでいられている状態。それを写真に写したいです。

3年後の自分に向けては、「自然のサイクルと同じように、無理なく巡っていけたら」と思いを馳せます。「頑張らなきゃ」という力みを少しずつ手放しながら、出会った人や自然と心地よく循環していく生き方を思い描いています。

“自然体”な人と、心地よい循環を生み出したい

Q. 今後コラボしてみたい方はいらっしゃいますか?

misatoさん: 巡りとか、自然体という価値観を大切にしている人です。

そう語ったあと、「ちなみに、お野菜を可愛く撮る自信もあります(笑)」と、はにかむような可愛らしい笑顔を覗かせる一面も。

彼女のこの言葉通り、オーガニックブランド、自然素材を扱うショップ、または「自分らしい働き方・生き方」を発信したい人とのコラボレーションは、互いの魅力を何倍にも引き出す最高の相乗効果を生み出すはずです。

「あなたも、そのままで価値がある」

Q. 最後に、活動を通して伝えたいメッセージをお願いします

misatoさん:自然の風景って、ただそこにあるだけで完璧に調和していて、そのままで価値があるじゃないですか。実は、写真を撮っていると、人間もまったく同じだなって目を見張る瞬間があるんです。誰かの期待に応えなくても、そのままでいいんだって。それを信じて、私は写真を続けています。 私の写真や言葉を通して、見てくださる方にも、ご自身の『ありのままの価値』をそのまま受け取ってほしいです。

その言葉からは、表現者としての静かな覚悟と、すべてを包み込むような優しさがにじみ出ていました。

編集後記

言葉を一つひとつ丁寧に選びながら、慈しむように語るmisatoさんの姿がとても印象的でした。 「無理をしない調和」の中にこそ、本当の美しさがある。彼女のポートレート撮影は、単なる記録ではなく、あなたがあなたらしく輝く瞬間を切り取る特別な体験です。日々の役割に少し疲れてしまったとき、あるいは「自分らしさ」を誰かに届けたいとき。misatoさんのファインダーを通して、あなたの“ありのままの美しさ”をカタチにしてみませんか?

この記事をつくった人たち

撮影

KAORI

ライティング

あーちゃん

インタビュアー

asami

この記事は「ヨコツナガリの会」所属メンバーで作成しました。
ヨコハマ、ヨコツナガリが運営する「ヨコツナガリの会」は、神奈川県で活動するクリエイターのリアルコミュニティです。
“クリエイターの力で、横浜をどんどこ盛り上げる!”をコンセプトに、横浜拠点クリエイターが繋がり様々なプロジェクトに挑戦をしています。

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